
2003年に勃発したイラク戦争で壊滅した旧イラク空軍の主力戦闘機である『MiG-23(フロッガー)』が米軍に鹵獲後、破壊され落書きだらけで放置されている写真です。開戦当時イラク軍では遠距離ミサイル攻撃や空爆から貴重な航空戦力を温存する為、基地境界付近や砂漠に分散し隠匿していました。米軍は大量破壊兵器捜索の名のもとに旧イラク軍戦闘機を接収、最終的に再建されるイラク治安部隊に自国の兵器を購入させる為機体は廃棄しています。写真のMiG-23はアル・バキル空軍基地所属で、砂漠に分解し埋められたMiG-25とは異なり比較的無傷で保存されていましが、終戦後保管場所は米兵の娯楽場となり、遊び半分で破壊したり好きな恋人の名前をスプレー缶で落書きするのが駐留兵士の間で流行し、機体は見るも無残な残骸と化しました。イラク空軍では既存航空機のほぼ全てを失い、現在はF-16戦闘機を始め韓国製攻撃機T/A-50の導入を決定しています。