ソビエト連邦「ヤコヴレフ設計局」が開発・製造の拠点として運用していたロシア連邦サラトフ州に放置されている「サラトフ航空工場」の廃墟写真です。同施設は設計・事務作業を行うモスクワの本社とは違い2本の滑走路を有する試作機や一部量産機の組立、テストを行う工場として、ソ連時代には数々の名機を輩出してきました。ソ連崩壊後、設計局とサラトフ航空機工場はそれぞれ民営化され工場では比較的順調だった旅客機「Yak-42」の組立やロシア海軍の垂直離着陸機「Yak-38」のオーバーホール工場として細々と運営を続けるも90年台後半には経営に行き詰まり長らく閉鎖されることになります。2009年から再開発が決定し、建物を含む飛行場(264ヘクタール)が差し押さえられ、放置されていた未完成機材と建物の解体が進められます。写真にはD-36ターボファンエンジンや工員の作業服やヘルメット、組立途中で放置されるYak-42とロケットポッドを装備したYak-38等が当時の状態で残されています。
廃墟
ソビエト連邦「ヤコヴレフ設計局」が開発・製造の拠点として運用していたロシア連邦サラトフ州に放置されている「サラトフ航空工場」の廃墟写真です。同施設は設計・事務作業を行うモスクワの本社とは違い2本の滑走路を有する試作機や一部量産機の組立、テストを行う工場として、ソ連時代には数々の名機を輩出してきました。ソ連崩壊後、設計局とサラトフ航空機工場はそれぞれ民営化され工場では比較的順調だった旅客機「Yak-42」の組立やロシア海軍の垂直離着陸機「Yak-38」のオーバーホール工場として細々と運営を続けるも90年台後半には経営に行き詰まり長らく閉鎖されることになります。2009年から再開発が決定し、建物を含む飛行場(264ヘクタール)が差し押さえられ、放置されていた未完成機材と建物の解体が進められます。写真にはD-36ターボファンエンジンや工員の作業服やヘルメット、組立途中で放置されるYak-42とロケットポッドを装備したYak-38等が当時の状態で残されています。
2001年まで半世紀にわたりギリシャの空の玄関として運用されてきた「旧アテネ国際空港(エリニコン国際空港)」の廃墟写真です。同空港の歴史は古く1941年、ナチス・ドイツがギリシャに侵攻した際に空軍基地として建設。第二次世界大戦後はアメリカ空軍基地として運用され、1951年欧州復興計画(マーシャル・プラン)により民間運用が開始。長年アテネの玄関口として年間12万人の観光客を受け入れてきました。2004年に開催される「アテネオリンピック」に向け改修が検討されてきましたが、ターミナルの老朽化、付近に民家の密集、騒音対策などにより滑走路の延長が難しく、新空港の建設が決定し同空港は2001年に閉鎖されることになります。当時ギリシャはユーロ加盟で表面上は好景気でヘレニコン国際空港跡地は商業・リゾート地域として再開発する計画が進行、アテネ五輪の競技会場として使用後高値で売却が行われる予定でした。2005年には複数の売却も進むも、急激な景気後退と金融危機により長年放置されることになります。当初ギリシャ政府はモナコ国土の3倍に相当する空港跡地を50億ユーロ(約5,200億円)以上での売却を望んでいましたが2014年に9億1500万ユーロ(約1,300億円)で企業連合に99年間契約でリースされています。跡地は今後住宅やホテル、商業施設、港、公園などに生まれ変わることになる為、ターミナルの解体と放置機材の撤去が進められます。
2014年08月23日22:00
カザフスタン共和国クズロルダ州、ロシアのロケット発射場である「バイコヌール宇宙基地」MZK格納庫に放置されるソ連版スペースシャトル「ブラン」実用2号機(OK-1.02)・技術開発試験機(OK-MT)の写真です。ブランは1991年のソ連崩壊までに6機の各種試験機と3機の実用機の建造と組み立てが行われており、各地に放置・展示されている機体の中でも2機は屋内の為比較的保存状態の良い機内と外観が確認できます。OK-MTは気密封システム、乗組員の脱出手順、保守および安全性確認、飛行マニュアルの作成用に1983年にモスクワで建造。テスト終了後OK-ML-2に改名後VM-Tによってバイコヌールに搬送され、エネルギアロケットとのインタフェースシステム動作テストに使用されています。実用2号機(OK-1.02)はロシア語で小鳥を意味するプチーチュカのニックネームで呼ばれ1988年より組み立てが開始。完成度95~97%とほぼ完成状態でソ連崩壊を迎えそのまま放置されることになります。
現ロシア連邦のガスタービンエンジン開発製造企業「株式会社クリモフ(旧クリモフ設計局)」の廃墟となった航空機用エンジン燃焼テストセンターの写真です。同施設は多くの戦闘機用のターボジェットエンジン「RD-33」「RD-500」やヘリコプター用ターボシャフトエンジン「TV3-117」の燃焼試験を行ってきましたが、ソ連崩壊の混乱と財政悪化で閉鎖となり、当時の施設内設備や試験中のエンジンをそのままに長年放置されてきました。写真は土地売却に伴う施設解体前に撮影された為不要機材の搬出と制御設備の解体が始まっており、実質同テストセンターの最後を記録した写真です。
2003年に勃発したイラク戦争で壊滅した旧イラク空軍の主力戦闘機である『MiG-23(フロッガー)』が米軍に鹵獲後、破壊され落書きだらけで放置されている写真です。開戦当時イラク軍では遠距離ミサイル攻撃や空爆から貴重な航空戦力を温存する為、基地境界付近や砂漠に分散し隠匿していました。米軍は大量破壊兵器捜索の名のもとに旧イラク軍戦闘機を接収、最終的に再建されるイラク治安部隊に自国の兵器を購入させる為機体は廃棄しています。写真のMiG-23はアル・バキル空軍基地所属で、砂漠に分解し埋められたMiG-25とは異なり比較的無傷で保存されていましが、終戦後保管場所は米兵の娯楽場となり、遊び半分で破壊したり好きな恋人の名前をスプレー缶で落書きするのが駐留兵士の間で流行し、機体は見るも無残な残骸と化しました。イラク空軍では既存航空機のほぼ全てを失い、現在はF-16戦闘機を始め韓国製攻撃機T/A-50の導入を決定しています。
現在は主要戦闘機の生産を停止し、在庫置場となっているMiG(ミコヤン・グレヴィッチ)設計局(現株式会社)の試作機製造工場『セクション8623』の写真です。モスクワ郊外の同工場では主力製品であるMiG-29戦闘機の他、ソ連軍次期練習機として開発された「MiG-AT」の試作機が少数生産されていましが、ソ連崩壊の混乱により工場自体操業が維持できなくなり、MiG-ATもヤコブレフ設計局のYak-130選定競争に敗れたことで生産途中のまま工場が閉鎖されています。写真では埃をかぶった部品や組立て途中のまま放置された複数のMiG-ATが確認できます。
現在は主要戦闘機の生産を停止し、在庫置場となっているMiG(ミコヤン・グレヴィッチ)設計局(現株式会社)の試作機製造工場『セクション8623』の写真です。モスクワ郊外の同工場では主力製品であるMiG-29戦闘機の他、ソ連軍次期練習機として開発された「MiG-AT」の試作機が少数生産されていましが、ソ連崩壊の混乱により工場自体操業が維持できなくなり、MiG-ATもヤコブレフ設計局のYak-130選定競争に敗れたことで生産途中のまま工場が閉鎖されています。写真では埃をかぶった部品や組立て途中のまま放置された複数のMiG-ATが確認できます。
ロシア、沿海地方南部にある都市「ウスリースク」にある「ヴォズドヴィジェンカ空軍基地」。ソ連崩壊により廃墟と化した同基地は旧ソ連、第444重爆撃機航空連隊の可変翼爆撃機『Tu-22M(バックファイア)』が30機程放置されています。インテイクの形状から比較的新しいM3型ですがエンジン等精密部品は外され、長年野ざらしの為保存状態は悪いのが確認できます。基地周辺の宿舎団地には現在も人が住んでおり、滑走路は住人の駐車場となっている等特にアクセスが制限されている訳ではない為写真撮影は可能ですが、周辺はマフィアの活動が盛んな地域として有名なのと、閉鎖されたとはいえ軍が外国人の立ち入りを許可している訳ではないことを留意。
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