ドライデン飛行研究センター

クランクト・アロー・デルタ翼試作戦闘爆撃機『F-16XL』NASAドライデン飛行研究センター運用記録写真【写真39枚】

F16XL

NASAがドライデン飛行研究センターで1988年より翼の形状や大きさによる超音速飛行時の層流制御研究に「F-16XL」を用いて各種実験を行っていた際の運用記録写真です。同機は大型戦闘爆撃機F-111の後継機としてマクドネル・ダグラス社のF-15Eと採用を競うも敗れ、選定終了後、2機の試作機はNASAに引き渡されました。1号機はクランクト・アロー・デルタ翼の境界層制御とソニックブーム、エンジンの騒音が主な課題となり、翼外板表面に小さな穴や溝を作ることで気流の流れを制御する実験に使用。2号機は移層流最大範囲の領域測定と騒音測定用に左翼のみにチタンとガラス繊維発泡体のグローブと呼ばれる翼板を追加したことで左右非対称の機体になっています。研究プログラムは1999年に終了しましたが2007年に米空軍のF-16(Block 40)で発見された改善点改修とアップグレードの費用調査の為1号機がロッキード・マーティン社に返還されテストを実施しています。現在は全機退役しエドワーズ空軍基地に保管されています。

統合先進制御技術実験機『F-15 ACTIVE』NASAドライデン飛行研究センター運用記録写真【写真39枚・動画2点】

f-15active

アメリカ空軍からNASAに移管され、ドライデン飛行研究センターで各種研究に用いられた『F-15 ACTIVE』の記録写真です。同機は短距離離着陸機の開発実験を主要目的とした「アジャイル・イーグル」プロジェクト「F-15 S/MTD」が原型で、米空軍の複座型F-15B(71-0290)に大幅な改造を加えていました。エア・インテイク上部にF/A-18の水平尾翼を流用したカナードを追加、エンジンにはスラスト・リバーサ(逆噴射装置)付きの2次元1軸の推力偏向ノズルを搭載し、これらを制御するフライ・バイ・ワイヤを使用した統合型飛行推進制御(IFPC)システムにより高い運動性を実現していました。ACTIVEはS/MTDの基本フレームをそのままに、エンジンをF100-W229に換装、排気口も3次元推力偏向ノズルにし、航空機の操縦ソフトウェアを中心とした研究「統合先進制御技術(Advanced Control Technology for IntegratedVehicles)」のテストベッドに用いられ、1996年4月24日から1999年まで各種実験を行い、得られた技術は新型機の開発に貢献しました。1999年以降は「F-15 IFCS」に改名し被弾や故障などにより飛行に支障が出た際に影響を自動的に「学習」し対応する「知的飛行制御システム」の研究に用いられました。2007年からは衛星通信・追跡技術とデータリンクシステムの研究に移行し「F-15B SBRDC/ECANS」に改名しています。

前進翼実験機、グラマン『X-29』NASA、DARPA(国防高等研究計画局)運用記録写真【写真16枚・動画1点】

X29A

1970年代に入り、急速に進歩してきた複合素材を軍用機への適用実証をかねNASA、DARPA(国防高等研究計画局)が共同で研究開発に取り組んだ前進翼実験機『X-29』の運用記録写真です。X-29は経費節約と制作期間短縮のためノースロップ「F-5」軽戦闘機を基本とし、F-16AのFBW(フライ・バイ・ワイヤ)とサーボ駆動システムを組み込み、油圧系はA-6と、現用機から多くの部品とシステムを流用しています。1号機は米空軍の退役機を、2号機はノルウェー空軍から返還された機体を改造しました。最大の特徴である前進翼はダイバージェンスに対抗するためアルミ合金とチタンを使用し、外板にはグラファイト・エポキシ樹脂板を導入した当時の最先端複合材成型技術が用いられています。1号機は1984年12月初飛行に成功。12月13日には前進翼機としては初めて音速を超えマッハ1.03を記録。試験では遷音速域での抗力は後退翼機に比べ20%軽減を確認しました。2号機は尾部にスピン回復用ドラッグシュートを取り付けるマウントを設置し抑え角を最大65°まで上げるテストが実施され45°までの良好な操縦性が確かめられました。X-29のテストは1992年に終了し各地の航空ショーで複数のデモフライトを実施後、空軍博物館へ展示されています。

超音速・高高度偵察機『SR-71(ブラックバード)』NASAドライデン飛行研究センター運用記録写真【写真65枚】

NSASR71

1990年より超音速、高高度航空機研究テストベッド機としてNASAドライデン飛行研究センターにて運用されていた『SR-71(ブラックバード)』の写真です。SR-71はU-2の後継機としてロッキード社・スカンクワークスにより開発され、戦術偵察機として数々の極秘偵察ミッションを遂行してきましたが、運用コストが高く偵察衛星の発達によりU-2よりも早く退役することになります。軍では退役しましたが、M3.2の巡航速度と85,000フィート以上の高高度を飛行可能な実用量産ジェット機としては非常に優秀であり、NASAでは研究用として5機が移管され各種実験に用いられることになります。写真では宇宙服姿のパイロットや通常型のSR-71Aと複座型練習機のSR-71Bが各種飛行実験を行っている様子が記録されており、後半は新型の液体燃料ロケットエンジンとして開発されていた「リニアエアロスパイクエンジン」実験用ボッドの取り付け作業と高高度・高速での空力特性の検証、コールドフロー試験が写されています。
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