
第二次世界大戦末期イギリス「サンダース・ロー」社が開発した2階建て大型ターボプロップ旅客飛行艇「サンダース・ロー SR.45(プリンセス)」記録フィルム映像です。終戦前までは長距離洋上飛行は航続距離・安全性を考慮した場合、飛行艇が最適と考えられており、SR.45(プリンセス)は当時の発想を具現化した英国史上最大の大型飛行艇として世界の旅客市場で活躍する予定でした。1946年5月、政府より長距離飛行艇として3機を受注。2階建てダブルバブル胴体には与圧されたファーストクラスキャビンと105人用座席を備え、最新鋭ターボプロップエンジン「プロテウス」を10基(内側4組が2重反転・外側2基が単独駆動)を採用。最大速度611km/h、最大航続距離約5,720kmとプリンセスの名に恥じない高性能飛行艇として完成しました。原型機は1952年8月22日に初飛行に成功。2機が追加製作されるも、時代は既に大型陸上機が主流となりつつあり、軍・市場から見放されたプリンセスは1967年に全機が解体されています。