2016年1月29日、ボーイングは開発中の737 MAX 8の初飛行に成功し、ダイジェストムービーを公開した。飛行試験初号機(登録番号N8701Q)によるテストフライトは米シアトルのレントン工場に隣接するレントン市営空港を現地時間9時46分に離陸後、2時間47分の飛行を経て同・午後午後0時33分にボーイング・フィールド(キング郡国際空港)に着陸。見学会場を訪れた従業員やゲストから拍手と歓声があがった。今回の試験では標準的な最高高度7,620メートル(25,000フィート)、時速250海里(約288マイル、463キロメートル)で飛行し機体のシステムや構造の試験、搭載機器のデータをシアトルの地上班にリアルタイム送信が行われている。今後FAAの型式証明取得と納入に向け試験を重ねる。
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737 MAXはファミリーは今回初飛行に成功した標準型MAX 8 、126~149席のMAX 7、180~215席の737 MAX 9、LCC用200席仕様高効率型のMAX 200の計4機種で構成。機内の内装は787に準じた「ボーイング・スカイ・インテリア」を標準採用し、CFMインターナショナルが開発した最新型エンジン「LEAP-1B」、翼端に新開発されたウイングレット「アドバンスト・テクノロジー・ウイングレット」を装備。現行の737NG(次世代型737)と比較し航続距離が340~570海里(629~1,055キロメートル)延長し、3,500海里(6,510キロメートル)以上の飛行が可能。燃費は20%改善し運航コストは競合機材に比べて1座席当たり8%減と、クラス最少の運航コストを実現する。離着陸時の騒音も737 NGより40%ほど抑えられている。ローンチカスタマーである、サウスウエスト航空(SWA/WN)への737 MAX 8の量産初号機引き渡しは、2017年7-9月期(第3四半期)を計画している。737 MAX 9は2018年、737 MAX 7は2019年に、初号機を引き渡す見通し。ボーイングはこれまでに、世界62社のお客様から合計3,072機の737 MAXファミリー機を受注している。
■ボーイング:プレスリリース
Boeing Completes Successful 737 MAX First Flight