
1980年代、A300-600STが就航するまでエアバスはヨーロッパ各地の部品工場から輸送に米国のエアロ・スペースラインズ社がボーイング社製ストラトクルーザーを改修したスーパーグッピーを用いてました。エンジンこそ新しいターボロップに換装されていたとはいえ、基本1950年代の航空機である為老朽が深刻な問題になってきました。

1990年、エアバスはA300B4をベースとした改造機を予定していましたが、より大型で新しい主翼を採用したA300-600Rを用いて開発を始めます。開発にあたってスーパーグッピーの問題点を参考にしており、貨物の積み下ろし時に機首開閉式のため電源や与圧、各種システムをスーパーグッピーは一度全て切らなければならず、フライト前に再設定する必要がありました。この問題を解決するため操縦席を下にずらし上方開閉式の大型ドアを取りつけ貨物を直接積載できるようにしました。これにより機体は胴体幅が広くなりA330およびA340の胴体コンポーネントを丸ごと輸送することができ、積み下ろしの時間も短縮することができます。A300-600STは非常に特殊な構造、また運用においても特別なノウハウが必要とされるため、ベルーガの開発とその後の運用を円滑に行う目的で合弁会社SATICが設立されています。
原型初飛行 | 1994年9月13日 |
全幅 | 44.84m |
全長 | 56.16m |
全高 | 17.34m |
乗員 | 2名 |
エンジン | GE CF6-80C2A8×2 |
最大離陸重量 | 155t |
生産数 | 5機 |
![]() | 史上最大の旅客機 エアバスA380~開発から飛行まで~ [DVD] ドキュメンタリー ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() by G-Tools |
この一言に尽きる飛行機である。