Aviation Data Focus : アエリオン、超音速ビジネスジェット「AS2」フレックスジェットより20機確定受注。カタログ総額24億ドル（約2,870億円）

2015年11月17日、アメリカ・ネバダ州リノを拠点とする「アエリオン・コーポレーション（Aerion Corporation）」は同社が開発中の超音速ビジネスジェット「Aerion AS2」をフラクショナル・オーナーシップ制プライベートジェット事業大手「フレックスジェット（Flexjet）」より20機確定受注したことを発表した。公式の契約総額は非公開、予定カタログ総額は推定24億ドル（約2,870億円）。発表はビジネス航空ショーのNBAA（ナショナル・ビジネス・アビエーション・アソシエーション）会場で行われフレックスジェットはAS2機材の初の購入者となる。

ダイナミック図解飛行機のしくみパーフェクト事典
鈴木真二

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「アエリオン・コーポレーション（Aerion Corporation）」は2002年に米ネバダ州リノで設立。同社はNASAや航空機関企業と連携し実用可能な超音速ビジネスジェットの概念研究を10年に渡り進めてきた。この研究で超音速自然層流ウイング技術を反映した新設計の主翼により最大速度マッハ1.6、洋上超音速巡航速度マッハ1.4、亜音速巡航マッハ0.95と超音速飛行が禁止されている領域で、最適な速度で飛行が実現可能としている。

同社では2014年に実機製造にエアバス・グループと協力することで合意し、Aerionはソフトウェアとデザインを提供、エアバスは機体製造、サプライチェーン管理、物流計画、プログラム管理、および政府関係調整を行う。両社は2021年に初飛行、2023年の就航に向け開発を進めている。

フレックスジェット（Flexjet）は1995年にビジネスジェット機によるタイムシェア「フラクショナル・オーナーシップ」を行う新興企業としてテキサス州で設立。ボンバルディア、ガルフストリームを初めとした高級ビジネス機によるタイムシェアによるリース、レンタルを行い近年急速に成長している。FAAより運用・管理において優秀な証とされるダイヤモンド賞を受賞している。