1970年代に入り、急速に進歩してきた複合素材を軍用機への適用実証をかねNASA、DARPA(国防高等研究計画局)が共同で研究開発に取り組んだ前進翼実験機『X-29』の運用記録写真です。X-29は経費節約と制作期間短縮のためノースロップ「F-5」軽戦闘機を基本とし、F-16AのFBW(フライ・バイ・ワイヤ)とサーボ駆動システムを組み込み、油圧系はA-6と、現用機から多くの部品とシステムを流用しています。1号機は米空軍の退役機を、2号機はノルウェー空軍から返還された機体を改造しました。最大の特徴である前進翼はダイバージェンスに対抗するためアルミ合金とチタンを使用し、外板にはグラファイト・エポキシ樹脂板を導入した当時の最先端複合材成型技術が用いられています。1号機は1984年12月初飛行に成功。12月13日には前進翼機としては初めて音速を超えマッハ1.03を記録。試験では遷音速域での抗力は後退翼機に比べ20%軽減を確認しました。2号機は尾部にスピン回復用ドラッグシュートを取り付けるマウントを設置し抑え角を最大65°まで上げるテストが実施され45°までの良好な操縦性が確かめられました。X-29のテストは1992年に終了し各地の航空ショーで複数のデモフライトを実施後、空軍博物館へ展示されています。
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