2011年11月17日、ボーイング社はインドネシアのジャカルタを拠点とするライオン・エアより、201機の737 MAX、および29機の次世代737-900ER型機の発注を獲得したことを発表しました。なお、今回の合意には、さらに150機の購入権も含まれています。230機の総額はリストプライスで217億ドル(約1兆6,700億円)となり、正式契約を締結した時点で、1回の受注としては金額ベース、機数ベースの双方においてボーイング史上最大規模となります。同社は13日にもUAE(アラブ首長国連邦)のドバイを拠点とする中東の大手航空会社エミレーツ航空から「777」型機50機(オプション20機)、総額260億ドル(約2兆円)を受注しており、今回連続の大型受注となりました。
ボーイングは、現在ライオン・エアと契約条項の詳細に関して最終調整を進めており、最終合意に達した時点でボーイングの受注ウェブサイトに掲載いたします。なお、ライオン・エアが購入権を有する150機分の総額は、リストプライスで140億ドルです。発表は、インドネシアのバリで開催されている東アジアサミット会場で開催され、オバマ大統領も参加しました。また、GE(ゼネラルエレクトリック)社が、インドネシアの国営ガルーダ航空にエンジン50基を売却するなど、737とあわせて250億ドル、日本円でおよそ1兆9,000億円を超える取引が成立。これにより、アメリカ国内におよそ12万7,000人の雇用を生むと推計していて、商談成立の式典に出席したオバマ大統領は、「まさにお互いが利益を得る典型例だ」と強調し、自らが掲げる輸出倍増と雇用創出に向け、アジア歴訪の成果をアピールしました。
米国経済の基礎知識―超大国の実像とオバマ大統領の政策 眞銅 竜日郎 桜内 政大 by G-Tools |