emergency_landingロシアの航空工学研究機関『中央航空流体力学研究所(TsAGI)』はスホーイ社、NPOサターン社を含むロシアの主要航空機メーカーやエンジンメーカー及び複数のロシア企業とパートナーシップを結び、人口密集地域上空を飛ぶことができる「超音速ビジネスジェット」の予備設計作業を開始しました。プロジェクトの目標は、より速く、静かなビジネスジェットの潜在的な新規市場の可能性を探り、ロシアが超音速旅客機分野でリーディングポジションを確立する狙いがあります。


予備設計では機体の主要な構造材料を選択し、質量・空力特性、回路図、吸気ノズルの推進システムによりソニックブーム抑制を評価することになります。特に離着陸時の騒音レベル低減が最大の目標であり空力と音響研究用のデバイスを含むVTSモデルと推進ノズルの空力モデル製造に向け開発を進めています。航空機の正式なデザイン概念は実験データの結果によって変わりますが、現状は過去にスホーイ社が研究していたS-21超音速ビジネスジェット機を大きく発展させたような形状で最大4機のエンジンを後部胴体の上部にマウントしています。TsAGIの副局長であるセルゲイ・リャプノフは、プロジェクトに関わる産業界や研究機関は幅広くロシアの航空機業界では前例のないことであり、このプロジェクトはロシアの財産になると語っています。

■参照記事「ИТАР-ТАСС」(ロシア語)
http://www.itar-tass.com/c134/366134.html

航空機設計法-軽飛行機から超音速旅客機の概念設計まで-航空機設計法-軽飛行機から超音速旅客機の概念設計まで-
李家 賢一

人工衛星をつくる−設計から打ち上げまで− 飛行機設計入門―飛行機はどのように設計するのか Theory of Wing Sections: Including a Summary of Airfoil Data (Dover Books on Aeronautical Engineering) 物理数学の直観的方法 〈普及版〉 (ブルーバックス) Aerodynamics of Wings and Bodies (Dover Books on Aeronautical Engineering)

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