2012年4月27日、ボーイング社は中国第2位の航空会社「中国東方航空」より長距離型「ボーイング777-300ER」を20機受注したことを発表しました。購入価格は公表されていませんが、カタログ価格では約60億ドル(約4,830億円)規模。購入契約には中国政府の承認が必要となります。ただし、中国東方航空が昨年10月に発表したエアバスに対する15機のA330型機、30億ドル相当の発注手続きが滞っていますが、ボーイング社、エアバス社、中国東方航空のいずれもコメントを発表していません。
中国東方航空が当初A330の発注からB777型機に変更したのは、欧州連合が決めた新たな温室効果ガス排出規制について、EU域外まで運航する中国の長距離路線が課税の対象となることに中国政府が反発している背景があります。エアバス社では、温室効果ガス排出規制により一部の航空機受注に影響が出るとの見通しを示していましたが、早くも中国が行動に出始めています。また香港証券取引所に提出された資料によれば中国東方航空では保有するエアバス「A340」5機の売却を決定しており、こちらは同社取締役会に既に承認されています。
■ボーイングプレスリリース
http://boeing.mediaroom.com/index.php?s=43&item=2236
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