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2013年6月11日、ボーイング社は米陸軍より177機の大型輸送用ヘリコプター「CH-47(チヌーク)」を受注。13日にはベル・ボーイング社が米海軍航空システム司令部と垂直離着陸輸送機「V-22(オスプレイ)」99機、総額約105億ドル(約1兆円)の契約を締結したことを発表しました。CH-47の契約額は40億ドルで調達機数を215機まで拡大可能なオプションも含まれています。V-22の契約総額は約65億ドルで99機の内訳は米海兵隊向けMV-22が92機、米空軍特殊作戦コマンド向けのCV-22が7機。さらに最大23機まで追加調達を可能とするオプションも含まれています。どちらも5年の複数年調達契約となり、単年契約による調達と比べ合計18億ドル(1,700億円)以上の経費削減となります。この複数年契約はこれまでの単年契約に比べてコスト効率に優れた代替策となるもので、デリバリーは2015年から開始する予定です。
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飯山 幸伸

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CH-47Fはシリーズ既存機と比べアビオニクス、エンジン、ローターを改装。グラスコックピットを採用した最新型です。世界中に展開する米軍の空輸、医療救助やその他の支援任務を遂行していますが、アフガニスタンで展開する部隊の一部機材は機体寿命を迎え定数確保が急務となっていました。V-22(オスプレイ)はCH-46やCH-53の後継で米軍を中心に200機以上が運用中で、従来の輸送ヘリコプターに比べ、高速かつ航続距離が高く、国防総省では458機の調達計画を目標としています。米軍では3月より発動された強制歳出削減により防衛予算の大幅な見直しを実施してきました。今回の大型契約により、ボーイング、ベル社は安定した雇用の創出と効率的な製造・納入が可能となり、米軍は長期的に見て大幅なコストを減らすことができ、老朽化した機体の代替と即応能力維持の目的を一部可能とします。

■ボーイング:プレスリリース
Boeing Receives US Army Contract for Up to 215 Chinook Helicopters
Bell Boeing Awarded Contract for 99 V-22 Osprey Tiltrotor Aircraft