A-10Newwing

2013年9月4日、ボーイング社はアメリカ空軍の対地攻撃機『A-10(サンダーボルトII)』主翼交換事業を56機分追加受注したことを発表しました。追加契約の総額は2.12億ドル(約211億円)。同社では今回の契約を含め242機分の改修事業を受けており、交換される主翼はジョージア州メーコン工場で生産されます。改修されたA-10はミッション対応能力が約4%向上、今後30年間のメンテナンスコストを推定約13億ドル削減し、2035年まで運用可能となります。
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A-10は1976年3月よりアリゾナ州デビスモンサン空軍基地への配備が開始。最終号機は1984年に出荷され、総数715機が生産されました。近接航空支援に特化したA-10はマルチロール機の台頭と冷戦終結により無駄と判断され早期に退役させる計画でしたが、1991年に発生した湾岸戦争の活躍により見直され近代改修、寿命延長が行われることになります。アップグレード事業はロッキード・マーティン社が1999年から受注し、グラスコックピット化とアビオニクスの強化を始め、新型兵装搭載管理システムの搭載、デジタル・データリンクの追加、エンジンの換装を行っています。これと並行し主翼交換事業は2007年6月より開始され、ボーイング社が242機分を受注。改修機は2011年11月に初飛行し実戦部隊に引き渡されています。

■ボーイング:プレスリリース
Boeing to Build 56 Additional A-10 Wings for US Air Force