2014年2月26日、ボーイングはアメリカ海軍より同社の新型対潜哨戒機『P-8A(ポセイドン)』を16機受注したことを発表しました。契約総額は24億ドル(約2,450億円)で受注合計数が53機となり、低率初期生産(LRIP)から本格的な量産体制に移行しました。2012年までに締結した低率初期生産機分のうち既に13機がアメリカ海軍とインド海軍に納入済で2013年12月からは沖縄「嘉手納基地」へ派遣を行い実戦部隊が任務を遂行中です。アメリカ海軍では老朽化が進むP-3Cの後継機として117機導入を計画しています。
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P-8Aは、民間機である737-800型機をベースに胴体にはソノブイ、魚雷などを投下できる兵器倉を備え、主翼ハードポイントには各種ミサイルが運用可能です。P-8シリーズの製造プロセスは737型機の最終組立ライン生産システムを利用し、機体の組み立て作業と同時に軍用機への改修作業を実施するという可能な限り費用を圧縮する独特の方法で行われています。ミッション・システム等機密性の高い部分の取付や点検は組立後別施設で行います。「今回の契約はP-8プログラムの重要なマイルストーンとなります。本格量産体制に移行したことで今後費用対効果は徐々に高まることが期待でき、海軍に先進的でコスト効率の高い海上哨戒機を提供し続けることが可能となるでしょう。」P-8Aプログラムマネージャー「スコット・ディロン」は述べています。
■ボーイング:プレスリリース
Boeing Receives $2.4 Billion Contract for 16 P-8A Poseidon Aircraft