Aerion's-AS2

2014年5月19日、アメリカ・ネバダ州リノを拠点とする「アエリオン・コーポレーション(Aerion Corporation)」は同社が2009年に発表していた超音速ビジネスジェット計画を見直したリファインモデル『Aerion AS2』のコンセプトを公開しました。旧コンセプトでは「プラット・アンド・ホイットニーJT8D」双発でしたが、AS2ではより小型のエンジンに変更のうえ、垂直尾翼直下にエンジンを追加した3発機に変更。主翼は遷音速風洞試験およびNASAの超音速自然層流ウイング技術の研究結果を反映した新設計の主翼に変更しています。アエリオン社では2015年までにエンジンや機体製造を分担する企業と提携交渉を行う予定で、認証用機体制作は2021年頃を計画しています。
コンコルド狂想曲 米、欧、ソ 三つどもえの夢の跡 ―超音速旅客機に明日はあるか―コンコルド狂想曲 米、欧、ソ 三つどもえの夢の跡 ―超音速旅客機に明日はあるか―
帆足 孝治 遠藤 欽作

747 ジャンボをつくった男 空港をゆく (イカロス・ムック)

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仕様は全長49m、全高8m、全幅21m、最大航続可能距離9,260km、最大速度マッハ1.6、洋上超音速巡航速度マッハ1.4、亜音速巡航マッハ0.95と超音速飛行が禁止されている領域で、最適な速度で飛行が可能とされ、東京-シンガポール間片道約2時間33分、東京-サンフランシスコ間を約4時間21分で移動が実現するとしています。カタログ性能実現には同社が特許を持つSNLF (超音速自然層流)翼が大きく影響し、従来のデルタ翼と比較して翼上摩擦抵抗約90%の減少と機体総体抗力を約20%低減します。構造は他の現代ジェット機同様、アルミニウム、スチール、チタンを想定していますが翼、胴体、尾翼(尾部)とエンジンナセルに炭素繊維複合材を多用する予定です。超音速ビジネスジェットは今後20年間に約500機以上の需要があるとされており、同様の超音速ビジネスジェットコンセプトにはスパイク・エアロスペース社の『Spike S-512』やスーパーソニック・エアロスペース・インターナショナル社の『QSST-X』等計画が進行中です。



■Aerion Corporation「Aerion AS2」
http://www.aerionsupersonic.com/