KC-390-orders

2014年5月20日、ブラジルの航空機メーカー「エンブラエル」社はブラジル空軍より同社が開発中の新型空中給油・輸送機「KC-390」を28機正式受注し、合わせてサンパウロ州ガビアペイショートに30,000㎡以上の広さを持つ最終組立工場を新設したことを発表しました。契約総額は72億レアル(約3,230億円)、スペアパーツ、メンテナンスを含む後方支援費用が含まれます。同工場では式典が催されジルマ・ヴァナ・ルセフ大統領、サンパウロ州知事、ブラジル空軍司令官Juniti Saito准将、その他政府高官が出席しました。KC-390プロトタイプの組み立ては2014年6月から開始される予定。
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飯山 幸伸

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KC-390はブラジル政府が投資し、エンブラエル社とブラジル空軍の共同プロジェクトとして開始され、戦術的軍用輸送や空中給油、捜索や救助、森林火災消化など多彩な用途に導入可能な機体として開発。多くのE-ジェットの技術を取り入れており、2重フライ・バイ・ワイヤシステムにヘッドアップディスプレイ(HUD)を装備し、インターナショナル・エアロ・エンジンズの高バイパスターボファンエンジン「V2500-E5」を搭載します。現時点での確定受注は2009年に署名されたブラジル空軍のみですが、ポルトガル、アルゼンチン、チリ、コロンビア、チェコ等から約32機購入意向を受けています。「今日はブラジル空軍にとって歴史的な日であり、プロジェクトは新たな段階に入りました。KC-390は国防戦略で重要な機体で空軍の航空輸送に大きな飛躍となるでしょう。」と日系人でブラジル空軍司令官の「Juniti Saito」准将は述べています。

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■エンブラエル:プレスリリース
Embraer opens final assembly hangar for the KC-390, in Gavião Peixoto, SP, Brazil