2014年8月19日、米国軍需メーカー大手「ノースロップ・グラマン(Northrop Grumman)」は、DARPA(Defense Advanced Research Projects Agency:国防高等研究計画局)が進める再利用可能無人スペースプレーン計画「XS-1」のフェイズ1(初期設計)デザインコンセプトを公開しました。XS-1は従来の使い捨て型ロケットに代わる、より安価で高サイクルに人工衛星打ち上げできる再利用可能な手段として、ペイロード3000~5000ポンド(1350~2250kg)の地球低軌道投入能力、最低1日1回の飛行、マッハ10以上の極超音速飛行とし、1回の打ち上げコストが500万ドル(約5億円)未満を目標としています。プロジェクトにはボーイング、ノースロップ・グラマン、マステン・スペース・システムズがフェイズIで選定され、DARPAは3社の提案の中から2015年までに1案を選び実験機製造へ着手します。
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DARPAのXS-1構想は、再使用型の第1段スペースプレーンに現行のロケットと同じ軌道投入用使い捨て型の第2段で構成。滑走路から離陸したスペースプレーンは弾道飛行を行い宇宙空間まで上昇、小型衛星を搭載した第2段を切り離し地球低軌道に投入。スペースプレーンは大気圏に再突入し、滑走路着陸。モジュール化された耐熱部品の交換と推進剤の補給を行った後、再度新しい第2段と衛星を搭載して飛行を予定しています。フェイズ1契約総額は約400万ドル、フェイズ1に選定された各社はそれぞれ民間宇宙観光を計画する企業がパートナーとして参加。ボーイング社とはAmazon.comを設立したジェフ・ベゾス氏の商用有人宇宙船ベンチャー企業「ブルー・オリジン」。ノースロップ・グラマンには民間宇宙観光を間もなく開始予定の「ヴァージン・ギャラクティック」社が、マステン・スペース・システムズ社には、同様に民間宇宙観光を企画し、再使用型宇宙船「リンクス」を開発中のベンチャー企業「Xコア」社がそれぞれ参加します。チームのデザインはDARPAの基本コンセプトに同社の持つ自律制御技術を多く投入し、製造および組立をノースロップ・グラマン社が、商業運航とインフラ設備
はヴァージンギャラクティック社が提供します。
■ノースロップ・グラマン:プレスリリース
Northrop Grumman Developing XS-1 Experimental Spaceplane Design for DARPA
あれも高価なエンジンを飛行機の形にして持ち帰るためのものなんでしょ?