
2015年5月22日、シコルスキー・エアクラフト社は、フロリダ州ウエストパームビーチの開発飛行センターで、同社が開発中の二重反転ローター新型武装偵察ヘリ「S-97(レイダー)」飛行試作1号機が初飛行したと発表しました。初の飛行試験はホバリングと低速性能時の機動試験を実施。パイロットは複合同軸ローターシステムが標準的なヘリコプターである関節式ローターシステムよりも反応性が優れていた事を報告しています。S-97は今後数ヶ月にわたって、飛行エンベロープを拡大し武装偵察や簡易攻撃、特殊操作を含む将来の戦闘活動に不可欠な能力を実証する為、より進歩的な飛行試験に移行します。プロトタイプ2号機は2015年内完成を目標に最終組み立てを実施中で1号機のフィードバックを受け完成度を高め2016年に国内外でデモンストレーション・ツアーを開始する予定です。
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ニコニコ動画(予備)
シコルスキー「S-97(レイダー)」は、アメリカ陸軍の将来垂直離着陸機(FVL)として同社の複合ヘリコプター実験機「X2」の技術を発展させ開発中のマルチ・ミッション対応ヘリコプター。垂直離着陸と高速性を両立するティルト機とは別のアプローチとして既存の二重反転ローター技術と炭素繊維による軽量化で機動性やホバリング能力、航続力、速度、安全性の向上を目標としています。高額で複雑なシステムであるティルトローターと比較し製造・運用コストは安く、同社では国内外の、OH-58(カイオワ)、AH-64(アパッチ)、UH-60(ブラックホーク)、CH-47(チヌーク)代替需要のギャップを埋める機体として将来、世界での受注獲得も目標としている。
■シコルスキー・エアクラフト:プレスリリース
Sikorsky S-97 RAIDER Helicopter Achieves Successful First Flight
カモフの技術など抜きさった感