
2013年3月1日、米歳出強制削減が施行されました。これにより空、海軍では前線部隊や操縦者養成費用を捻出する必要性から、広報イベント等での飛行をキャンセル、再検討することを決定。米空軍ではアクロバットチーム「サンダーバーズ」が全国38箇所、60以上の予定を全てキャンセル、F-22デモフライトの中止、スポーツや式典イベントでのフライオーバーも中止されます。来日も予定されていた「アジア・パシフィック・ツアー」も現状ほぼ不可能となる可能性が高いと見られます。海軍では現在のところ全てではないとしていますが、4、5月に予定されていたジャクソン、ミシシッピで開催予定だったエアショーの中止を決定しており、状況により以降の中止も検討されています。米国のエアショーは世界中から観光客が訪れる一大産業であり、両アクロバットチーム目当てのファンも多く、本格シーズン目前の中止は観光、ホテル、航空業界等多岐にわたる影響が懸念されています。
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強制削減適用は現役、予備役、州軍の全てを対象とし、米空軍の飛行予算の18%がカットされ、全飛行部隊の2/3がフライトを削減し、アフガニスタンでの作戦任務飛行や緊急対処飛行が優先されます。空軍では年度末には再度空軍全体で削減可能な飛行経費がないか精査し、広報関連フライト再開の可能性を探りたいとしています。海軍では空母1隻の中東派遣を延期、艦艇187隻のオーバーホールのうち、30隻分の中止、艦船などの整備に当たる文民職員75万人を一定期間無給の自宅待機などが予定されていますが、さらなる追加削減策をまとめ後日正式に発表されます。
■現在中止が決定しているエアショー
・ 4/6-7 MacDill AFB Airfest 2013
・ 4/13-14 South Texas Shoot-Out 2013
・ 4/27-28 MCAS Beaufort 2013
・ 5/4-5 Langley AFB
・ 5/11-12 Hawkins Field Air Show
・ 5/4-5 Thunder Over the Blue Ridge
・ 5/18-19 Wings Over Wayne
・ 5/25-27 Southern Wisconsin AirFEST
・ 6/8 JB Charleston
・ 6/15-16 Indianapolis Air Show
※上記はアクロバットチームの参加中止ではなくエアショー自体の中止です。
※今後さらに増えることが予想されます。
■米空軍プレスニュース
Air Force cuts aviation support at public events