747LCF

747-400LCF(ドリームリフター)は現在ボーイング社で開発中の次世代旅客機ボーイング787の主翼や胴体の一部など、組み立て前のパーツを日本やイタリアのパートナー企業から運ぶため専用の輸送機です。エアバス社のベルーガと比べ新造機ではなく中古の機体を改造しており、機体内部空間確保のために胴体だけが異様にむくれ上がった奇妙な形態をしています。この形はボーイング社自身が「醜い」と称するほどですが、中部国際空港に部品輸送の為飛来することがあり日本では人気のある機体です。
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青木 謙知

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■専用機を新規開発せず747を最大限改造
設計はボーイングが行い実際の改造は中華民国(台湾)のエバーグリーンアビエイションテクノロジーズ社(EGAT)により台湾桃園国際空港内のハンガーで実施されています。最も大きな改造は胴体部で、容積が1,841㎥もある大型の円筒型貨物室が設置され、これは通常の747-400F貨物機の約3倍です。貨物室設置にともない胴体を72m延長し、さらに左右の安定性を高める為垂直尾翼も延長しています。搬出は機体後部から行い、専用の特殊車両で尾部を支えながら折り曲げるように貨物口を開閉します。扉は自動のラッチロック機能が付いており、このシステムはB777で計画されていた主翼折り畳み機構技術を活用しています。

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■改造された4機の747-400
改造された機体は全て現役で運行していた747-400でボーイング社が買取し、運航はエバーグリーン航空がおこなっています。1号機は中国国際航空(B-2464)を2006年9月9日にKCFに改造、2号機はチャイナエアライン(B-24310)を2007年2月に改造、3号機もチャイナエアライン(B-24309)で2008年8月に改造、最後の4号機はマレーシア航空の(B-27042)で2009年12月に改造し現4機体制をとり製造パートナー各国を飛び回っています。

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原型初飛行1996年9月9日
全長70.66m
全幅64.47m
全高 20.93m
乗員2名
エンジンCF6-80C2×4
最大速度
最大離陸重量362,880kg
航続距離
生産数4機