Su-47

Su-47(ベルクート)は、スホーイ設計局が提案したS-37の概念実証機で、前進翼による機動性の向上を第一とし亜音速での運動性を極限まで高めた革命的な機体と言えます。機体のサイズは、戦闘機としては最も大型の部類に入るSu-27よりさらに一回り大きく、スペックについて公表されている部分が非常に少ないため内部詳細については不明な点が多い機体です。
■S-37の原点Su-27KM


1980年代後半、当時ソ連では蒸気カタパルトを備えた「ウリヤノフスク級航空重巡洋艦」プロジェクト1143.7の建造が決定され、Su-27KMは同艦の艦載機として計画されていました。同時期に発足したソ連軍前線多用途戦闘機(MFI)に艦載機としての機能を省いた「S-32」としても提案しておりミコヤン、ヤコブレフ設計局と争っています。しかし数年後にソ連が崩壊、1143.7プロジェクトとMFIも幻と消え計画は頓挫してしまいます。しかしスホーイ設計局は独自に資金を集め細々と自主開発を継続し1997年9月25日にジュコーフスキー飛行場にて初飛行を成功させています。



■前進翼の利点
前進翼では翼の根元あるいは機体の重心位置で失速が始まっても翼端には気流が残っているため原理的に失速限界が高く、低速でのエルロンの利きが良好で優れた旋回性能と離着陸距離短縮が見込めます。しかし翼端に働く揚力がねじり上げるように働くため主翼強度に問題があり、ながらく実用化されてきませんでした。これは1980年代以前の技術で戦闘機に導入するには困難で複合素材技術の進歩により、ようやくめどが付くことになります。





■X-29との違い
前進翼ではアメリカのX-29が先行していましたが部品の多くをF-5等の現用機より流用し製作された純粋な実験機であるのに対し、Su-47は固定武装に30mm機関砲やFCS搭載スペースを備え胴体下面にはウェポン・ベイを設けた新規設計の機体でした。また本来は推力変更ノズルを取りつけ前進翼と合わせた驚異的な機動性を発揮する予定でしたが、エンジンの開発が間に合わずアヴィアドヴィガテリD-30F6ターボファンを間に合わせで搭載しています。



現代戦闘機の主流はステルス性に重点を置かれており、Su-47のような亜音速での機動性に特化した機体は時代に逆行した存在と言え、今後受注、生産されることは無いと思われます。しかし独特の前進翼を持つ外観と性能の多くが謎に包まれたこの機体は航空ファンを今後も魅了し続けることでしょう。

原型初飛行1997年9月25日
全幅16.70m
全長 22.60m
全高 6.40m
乗員1名
エンジンD-30F6ターボファン×2基
最大速度M2.1
最大離陸重量34,000kg
航続距離3,300km
生産数1機

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