2014年5月21日、スイスの航空機メーカー「ピラタス」はジュネーブで開催されたビジネス航空機の国際展示会「EBACE2014(European Business Aviation Convention & Exhibition)」で同社が開発中の新型ビジネスジェット機『PC-24』のオーダーブックを公開し、2019年までの初期生産分84機全て完売したことを発表しました。オーナーは販売価格の3%を保証金として先払いし、払い戻し不可の契約書に署名しています。また、ピラタス社は2020年以降の注文を現状受けつけない決定を行っています。主要顧客にはファルコン航空サービス(アラブ首長国連邦)、Jetfly(ルクセンブルク)、PlaneSense(アメリカ)、ロイヤル・フライングドクター・サービス(オーストラリア)他、投資家や個人が含まれます。
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PC-24はFJ44-4Aターボファンエンジンを2基、統合ナビゲーションシステムを初めWi-Fi機能、パイロットデータリンク通信、広域補強システムローカライザ等高性能アビオニクスに未舗装の滑走路でも離着陸性能を売りとしており、同クラスのビジネスジェット機が利用できない21,000以上の空港へアクセス可能としています。乗員乗客を含む最大搭乗者数は8人、巡航速度は787km、 最大離陸重量は8,050kg、 最大航続距離は3,610キロ(4人)となり、販売予定価格は890万ドル(約9億円)を予定しています。初号機ロールアウトは8月1日を予定。ヨーロッパ航空安全局(EASA)とアメリカ連邦航空局(FAA)の認可は2017年初頭を目標としています。「EBACE 2014で私たちが開発中のビジネスジェット「PC-24」は信じられないほどの受注を獲得しました。これによりプロジェクトに全力を尽くすことが保証でき、我が社にとって大きなモチベーションの源となるでしょう。」ピラタス社オスカーJ・シュベンク会長は会場で述べました。
■ピラタス:プレスニュース
EBACE 2014 – Huge Success for the PC-24: 84 Aircraft Sold
一機試作して認可受けて、ダメなら改修して・・・ってやるもんだと