boeing777X

2014年6月12日、ボーイングは開発中の次世代大型旅客機「777X」開発・製造プログラムにおいて、日本の主要パートナー企業5社が参画に合意し、主要契約条件に関する覚書に調印したと発表しました。5社は三菱重工業株式会社、川崎重工業株式会社、富士重工業株式会社、新明和工業株式会社、日本飛行機株式会社で、日本の航空機産業の向上発展を目指す(一財)日本航空機開発協会と共に合意覚書を締結。日本企業全体の製造規模は、777Xが大型化が図られることから、現行機を上回る見通し。パートナー各社は胴体部、中央翼、圧力隔壁、主脚格納部、乗降扉、貨物扉、主脚扉、主翼構成品、翼胴フェアリングを含む約21%におよぶ777Xの主要構造部位の製造を担います。また三菱重工は工場の自動化設備など設備投資を急ぐ方針で、早ければ今年度中にも着工することを合わせて発表しています。
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中村 洋明

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777Xは、GEアビエーション社製最新エンジン「GE9X」や787の技術を応用した新型主翼など、数多くの最新テクノロジーを採用。燃料消費が競合機と比べて1人あたり約12%改善され400席超の旅客機としては座席当たりの運航コストが最も低くなる予定です。製造開始は2017年、初号機のデリバリーは2020年を目標としています。ボーイング社と日本の企業は約60年にわたり747、767、777、787、次世代737、737 MAX、そして今回の777Xと、ボーイングが市場に提供してきている全航空機プログラムに参画。同社が日本企業より調達する製品、サービスの額も増加しており、2013年には単年で40億ドル超、さらには何万人もの雇用機会創出にも貢献しています。ボーイング ジャパン社長のジョージ・マフェオ氏は、「日本企業との今回の合意は、これまでに築き上げた重要且つ戦略的な恊働関係がさらに今後何十年にもわたって続くことを意味します。また、777Xは既存の777型機よりも大型になるので、日本からの調達はこれまでよりもさらに増加します。日本とボーイングの協力関係がより強固となるのは間違いなく、今後も共に民間航空業界をリードしていきます」と述べました。

■ボーイング:プレスリリース
Boeing, Japanese Partners Reach Agreement on 777X Supplier Work