2014年7月6日、アメリカ航空機製造メーカー大手「ボーイング」は西部ワシントン州「レントン」組立工場に向け旅客機胴体部材を運んでいた貨物列車の脱線事故を受け、クラークフォーク川に流出した部材を回収し損害規模を調査することを発表しました。事故を起こしたBNSF社の貨物列車はスピリット・エアロシステムズ社が製造した小型旅客機737の胴体6機分と大型旅客機777・747型機の胴体パネル、翼部材の一部を積載し19両編成でカンザス州ウィチタより向かっていましたが、4日後部車両が脱線し複数の胴体が土手からクラークフォーク川に転落、運搬していた部材の一部が破損し水没しました。搭乗していた鉄道員に死傷者は無いものの、詳細な事故原因と当時の列車の速度は不明としており、判明次第発表するとしています。
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事故は月産42機の737型機生産目標への影響が懸念されており、ボーイング社では「状況と損害規模の評価のため、現地に専門家を派遣。生産にどのような影響があるか見極めます。」と述べています。線路は6日に復旧予定で、7日から川へ転落した胴体部の引き上げ作業を予定しています。旅客機胴体が転落したクラークフォーク川は人気のラフティングスポットで、複数の旅客機胴体が川に並ぶ異常な光景は話題となりました。
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