ARJ21_CAAC

2014年12月30日、中国商用飛機有限公司(COMAC)が開発中の中国国産リージョナルジェット「ARJ21-700」が中国民用航空局(CAAC)の形式証明を取得したことを発表しました。ARJ21は2008年11月28日の初飛行し2010年には引き渡しの予定でしたが、地上試験中新開発された主翼や胴体の強度不足、技術的な問題が発見され、開発スケジュールは大幅に遅延しました。今回開発開始から12年、CAAC形式証明を取得したことで中国国内航空会社への納入に向け、本格量産体制に移行することになります。世界的な認定基準であるFAA(アメリカ連邦航空局)の型式証明取得は引き続き進めつつ、国内商用飛行を優先していく方針。
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前間 孝則

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当日は式典が開かれ、工業情報化省の副大臣、国務院の監査役会会長、COMAC社長、チーフエンジニアらが出席。「ARJ21-700は認証の前に300種類のテスト、528回、5258時間の飛行試験を実施しています。証明書の授与は、中国の中でもう一つの重要なマイルストーンであり、中国航空産業の設計、製造、テスト、飛行テストのプロセス全体を通し、私たちは多くの知識を獲得した。」とCOMAC社長は述べました。同社はARJ21プロジェクトは基本型の完成と共に座席数を増やしたストレッチ型「ARJ21-900」、貨物型とビジネスジェットモデルの開発を進める。受注は中国国内の航空会社を中心に海外発注を含む312機。但しCAACの型式証明は中国国内と一部途上国に限られる為EASA(欧州航空安全局)及びFAA(アメリカ連邦航空局)を基準とする先進国での運用は現状できません。

■中国商用飛機有限公司(COMAC):プレスニュース
ARJ21-700 aircraft obtains the first type certificate for jets in China