a101007A-10はアメリカ空軍が1967年に要求を発したA-X計画に基づく近接航空支援攻撃機でフェアチャイルド社が開発。大威力の機関砲と大量の兵器の搭載、戦場上空での滞空時間と運動性を有し近接支援を行い、敵弾に耐える生存性が要求されました。よって本機は今までの空軍の攻撃機とは対照的で低速な機体となっています。二次任務の前線航空管制機として地上攻撃機の誘導に当たる機体はOA-10と呼称されます。

■ノースロップ「YA-9(上)」 フェアチャイルド・リパブリック社「YA-10(下)」


■「A-X計画」YA-9とYA-10による試作競争
近接支援航空機開発プラン「A-X計画」に対しノースロップとフェアチャイルドが応え、YA-9とYA-10として試作されることが決定します。フェアチャイルド社のYA-10Aは1972年5月10日に、ノースロップ案のYA-9は若干遅れること1972年5月20日にそれぞれ初飛行しています。YA-10に比べ、YA-9は中翼配置・直線翼の主翼としジェットエンジンが胴体脇に2基搭載する攻撃機としてはオーソドックスなデザインとして仕上がり性能的にも充分でした。しかし比較評価試験においてYA-10の方が防弾性能において勝ることと、機載機関砲として選定されていたGAU-8 30mmガトリング機関砲を搭載・射撃した際の安定性に優れているとされ、1973年1月18日にフェアチャイルド案の採用が決定し、A-10として制式採用となり前量産機として10機が発注されました。敗れたYA-9の開発は中止され短期間NASAで試験に供された後、試作1号機がエドワーズ空軍基地に、試作2号機がマーチ空軍基地博物館において保存・展示されています。



幅広で厚い直線翼と胴体の下には合わせて11箇所のハードポイントがあり爆弾やロケット弾、空対地ミサイル、電子戦ポッドを搭載できる。しかしA-10を最も有名にした兵装は機首に装備されたGAU-8(アベンジャー)ガトリング機関砲で口径30mm7砲身から発射される威力は対物対戦車には絶大の威力を発揮します。本機の開発には旧ドイツ空軍の軍人で「戦車撃破王」であるルーデルを顧問に迎えており、A-10の設計思想の一部はルーデルの助言に基づくものだと言われています。



開発してみたものの大規模他な戦争も無く、対地攻撃に特化したA-10の使い道に軍の評判が良くなかった為早期退役の話も出ていました。A-10が見直されたのは1991年の湾岸戦争での活躍が大きく、激破したイラク軍の戦車は実に987両にも及び圧倒的な戦果を記録。高い対地能力が再評価され2030年近くまで現役に留まる予定。

原型初飛行1972年4月19日(YA-10)
全幅17.53m
全長 16.26m
全高 4.47m
乗員1名
エンジンGE TF34-GE-100×2 ターボファンエンジン(アフターバーナー無)
最大速度706km/h
最大離陸重量22,680kg
航続距離4,100km
生産数715機


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